また逢う日まで
(東俣・・・その先へいつの日か)
東俣橋を過ぎて、時間の余裕は40分ほどある
行ける所まで沢沿いの道を登ることにしました
・
それでも沢沿いの道には車の轍の跡がある
森で仕事をする人たちの車が通るのだろう
道と水辺は本流とは違ってずいぶんと近い
雨上がりの空気は湿り気を帯び
とてもさわやかでした
・
朝の8時半ごろでしたが、
もう釣り人は沢沿いに渓流を登り始めていました
見ている間は釣れていなかったが
魚影は濃いとの噂のある東俣です
きっとよい釣果が期待されるでしょう
・
蝙蝠岳登山口を過ぎた辺りから
道には轍の跡も消え草生した道となる
足元に気をつけながら草を払い歩を進める
やがて、道は岩の瓦礫の中の道と化していく
足元の石は時々崩れ谷底へ音を立てて落ちていく
もう少しだけ、もう少しだけと先へ進むのは
旅の終わりを意識しだした心のゆらぎか
・
道らしきものが谷川へ寄ると
片足の幅だけの道になり、足を滑らせれば
体ごと谷へ落ちることになる
時間も迫ってきた
もうこれまでだろう
・
山から落ちてきた木々の残骸が道をふさいだ
地図上では沢は3000m級の山々まで
延々と伸びているはずだが
人が通った形跡も無いほど道が見えない
ここを、この旅の終点と決めた
・
しかしこの先にあるであろう何かに向かって
またきっと、いつの日か
たずねて来ることを誓った
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