2006年10月 9日 (月)

また逢う日まで

(東俣・・・その先へいつの日か)

東俣橋を過ぎて、時間の余裕は40分ほどある

行ける所まで沢沿いの道を登ることにしました

Photo_354

それでも沢沿いの道には車の轍の跡がある

森で仕事をする人たちの車が通るのだろう

道と水辺は本流とは違ってずいぶんと近い

雨上がりの空気は湿り気を帯び

とてもさわやかでした

Photo_355

朝の8時半ごろでしたが、

もう釣り人は沢沿いに渓流を登り始めていました

見ている間は釣れていなかったが

魚影は濃いとの噂のある東俣です

きっとよい釣果が期待されるでしょう

Photo_356

蝙蝠岳登山口を過ぎた辺りから

道には轍の跡も消え草生した道となる

足元に気をつけながら草を払い歩を進める

Photo_357

やがて、道は岩の瓦礫の中の道と化していく

足元の石は時々崩れ谷底へ音を立てて落ちていく

もう少しだけ、もう少しだけと先へ進むのは

旅の終わりを意識しだした心のゆらぎか

Photo_358

道らしきものが谷川へ寄ると

片足の幅だけの道になり、足を滑らせれば

体ごと谷へ落ちることになる

時間も迫ってきた

もうこれまでだろう

Photo_360

山から落ちてきた木々の残骸が道をふさいだ

地図上では沢は3000m級の山々まで

延々と伸びているはずだが

人が通った形跡も無いほど道が見えない

ここを、この旅の終点と決めた

しかしこの先にあるであろう何かに向かって

またきっと、いつの日か

たずねて来ることを誓った

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 8日 (日)

二軒小屋トンネルを越えて

(東俣橋へ)

田代ダムその先へ歩を進める

トンネルが現れた

Photo_349

トンネルは鉄の門扉に閉ざされていた

事前に聞いていなかったら

そのまま引き返すところだった

スリムになった我々はこのわずかな隙間を

すり抜けることが可能だ

Photo_350

二軒小屋トンネルを抜けると

そこにも登山道入り口の矢印がある

千枚岳・悪沢岳方面への道である

寄り道して登山道方面へ進むと

Photo_351

とても短い吊橋が登山道へ旅人をいざなう

足もとを清流が流れ下る

一枚板の吊橋でもぜんぜん恐さは感じない

少し下流を眺めると

Photo_352

壊れかけた?吊橋が見える!

壊れているのではなく、跳ね上げてあるだけだ

森の仕事をする人だけが利用できる、

この橋をするすると左の岩の上に降ろせば

立派な吊橋の完成だ

残念ながら我々一般人は立ち入り禁止

Photo_353

そして、ついに以前UPした東俣、西俣の合流点

大井川の生まれている、その源流に到着した

この「東俣橋」の真下がまさにその場所でした

今朝、あのまますぐに畑薙に向かわずに

ここまでやってきて本当に良かったと

感じた瞬間でした

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 7日 (土)

1700mの天空のダム

(田代ダムにて)

昨夜は十五夜の名月のはずが

「雨降りお月さん雲のか~げ」になってしまった

ところが今夜の月は

Photo_342

まさに名月

十六夜(いざよい)の月である

息を呑む美しさとはまさにこの月のこと

かもしれないと思える

二軒小屋の話に戻ります・・・・・

ロッジ周りを散策する気のなったのは

前日すぐ近くにダムがあることに気は付いたのだが

たどり着けないでいたからだ

せめて、ダムだけでも見ていこうと

Photo_343

「田代第一の橋」の通行止めの道を登山道方面に進む

車はストップだが人間が通れる隙間は空けてあった

ダムはこの七,八十メートル先にあるのだが

木々に覆われて姿が見えない

Photo_344

坂を上りきるとようやくダムが見えてきた

今までのダムに比べて小さなダムだった

水音がしないので果たして

湖面はどうなっているのか気になった

Photo_345

エメラルドグリーンとはこのことか

目が覚めるような美しさだ

大井川起点のすぐ先にあるこの田代ダム

実は中部電力の管轄でなく東京電力の管轄

それゆえか、このダム湖の水は富士川へ流して

山梨県側にある田代発電所のエネルギーになる

水は大河、富士川へ行ったきり戻ってこない

昨年暮れか今年の始め頃

「大井川へ水を返せ」とかで問題になったと思うが

看板には平成27年までの契約が成立した旨の

表示があったところを見るとどうやら落ち着いたらしい

Photo_346

水は地下トンネルで転付峠の下を流れていくため

ダムの周辺では水音がしないわけである

それゆえにこの静まり返った湖は

なんと神秘的なことだろう

Photo_347

旅人の足はなかなか前に進まない

湖面をじっと凝視したまま

いったい何を思っているのだろうか

1ヵ月後この湖面に映る紅葉なのか

忘れかけた青春の尻尾でも探しているのだろうか

Photo_348

水面に映るアルプスの山々も

通りすがりの旅人には

そう簡単に答えは用意してはくれなかった

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 5日 (木)

雨上がりの白樺並木

(二軒小屋ロッジの朝)

前日21時過ぎに早々と眠ったのは良いが

2時ごろ目がさめてしまった

始めのうちはゴソゴソと

辺りで音がしていたのだが

3時近くなってからは遠慮なしに

ばたばた大きな音を立てながら

グループ客が出発していった

それからは時々目が覚めたりして

Photo_332

朝になって胡南さんが窓の外を見て

「おっ、雨が止んでる」と言う声で起きだした

雨が降ったことを知らなかった無門としては

結局ぐっすり眠っていたことになる

転付峠(でんつくとうげ)での霧や

星の見えない昨夜の空とは打って変わって

狭い谷間の空に青空が輝いていた

Photo_333

朝のベランダにも清清しい空気が満ち溢れている

食事の前に少し散歩したくなった

Photo_334

白樺並木の空には白い雲が少し残り

お庭の芝生も昨夜の雨の名残をとどめ

シットリと濡れていた

空気はおいしく、滝の音以外は

何も聞こえてはこなかった

Photo_335

ロッジに戻ると壁にかかった大きな温度計は

摂氏13度を示していた

あらためて山の中に宿泊していたことを実感した

Photo_336

朝食をとりながらその日の計画を立てる

すぐ、出発して8時間かけて一気に畑薙まで戻るか

ロッジ周辺を散策した後

椹島まで送迎バスで戻りそこから畑薙まで歩くか

相談の結果、後者に決定した

そうと決まれば2人だけでゆっくり食事

ロッジには送迎バスの予約をしてチェックアウトした

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 4日 (水)

精霊たちの時間の前に

(二軒小屋ロッジにて)

来る前までは二軒小屋ロッジと言うからには

山小屋のイメージを持っていた

しかし、料金が平日の一泊で11000円

土日休日は13000円と聞いて

正直高いと感じた。

Photo_324

小屋といっても木造の立派な建物だった

1階は浴室と洗面所になっていて

2回が玄関と食堂になっている

食堂は3階まで吹き抜けで

3階が寝室になっている

部屋は吹き向けを囲むように

コの字型に配置されていた

Photo_325

部屋の中は左右にベッドが3つずつ計6個

互い違いに配置されているため

そんなには圧迫感を感じない

建物も頑丈に出来ていて

およそ小屋というにはもったいない造りである

何はともあれ疲れをとるため風呂につかる

Photo_326

総檜造りとまではいかないが一応檜造りの浴槽

きれいな浴槽なので気分が良い

先客は皆、すでに風呂は終わっていたし

ゆっくり足をもみながら湯船につかることにした

先客は待ちきれないかのように食堂ロビーで

談笑している

Photo_327

まもなく夕食だ

私が食堂に下りていくのと同時に夕食が始まった

私たちは2人だけ、

先客は8人ぐらいのグループだった

そのグループの話では

明朝3時にロッジを出発して

今日私たちが行った転付峠から3000m級の

尾根を10時間ぐらい縦走するらしい

山岳ガイドの人が食事中いろいろ説明していた

Photo_328

こちらは後はゆっくり眠るだけ、気分も開放的だ

食前酒のビール1本ではもったいない

「赤石ワイン」を注文して二人で飲み始める

料理をつまみに贅沢な夕食だった

私たちが食事を終わるかなり前に

グループは翌朝のお弁当を受け取ると

早々にそれぞれ部屋に戻っていってしまった

Photo_329

私たちにとっては夜は長い

赤々と燃える暖炉の前に「山小屋ノート」がある

暇に任せて読んでみる

面白くなって、時の経つのも忘れた

Photo_330

読んでいるうち、ほろ酔い加減の私無門は

いつの間にかペンをとり

なにやらむにゃむにゃ書き始めていた

はたして何を書いたのやら・・・・

Photo_331

部屋に戻り、残りのワインをちびちびやりながら

小声で語り合った。

まだ21:00前だというのに辺りはしんと静まり、

この谷間の中で目が覚めているのは2人だけ

早く寝ないかな~と、森の精霊たちに

せかされているような気がした

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 3日 (火)

峠に霧が流れていた

(転付峠にて)

いよいよ、転付峠に差し掛かろうとする直前に

Photo_317

通行止めの看板があらわれた。

2時間ちょっとの登りの計画だったが

例によってここまで2時間半かけてゆっくりやってきた

通行止め程度では驚かない

右に折れて迂回路に向かう

Photo_318

しかし、ここまで登ってきたのに

辺りを霧が包みだした

前方の木々の間に霧が流れる

もう少しだけ晴れててほしい

せめて、峠では雲が切れてくれないだろうか

そう思いながら峠に向かう

Photo_319

峠には標高2020mの石の柱が

上半分折れたまま静かに立っていた

「山伏」とほぼ同じ高さの峠だ

あたり一面、同じように熊笹が生い茂っていた

Photo_320

本来ここからは雄大な富士山と

アルプスの山々が見えるはずだった

霧の晴れるのをしばらく待ったが

ますます、霧は深くなるばかり

ころころ変わった天気予報だったが

雨が降らないだけまだ良かったのだと

慰めを言い合って峠を下ることにした

Photo_321

峠からの下りは山梨県側には4時間だが

二軒小屋ロッジまではわずか1時間です

しかし、多少疲れもあいまって

以前からいためている右足靭帯が

次第に痛み出す

2時間近くかかってゆっくり降りた

Photo_322

それでも、夕暮れが迫る中

ロッジ周辺の滝の辺りをしばらく散策

今夜は宿泊するため気持ちも楽なもの

目いっぱい歩き旅を楽しんだ

Photo_323

ようやくロッジへチェックインする頃には

もう、ロッジでは明かりが灯り

先客の皆さんが楽しい団欒のひと時を

すごしている最中だった

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月 2日 (月)

森の中へのいざない

(二軒小屋から転付峠へ)

しばらく、地域の話題だけだったので

再び先日の二軒小屋の話題に戻ります

二軒小屋に着いて芝生の広場で昼食

Photo_311

予約はしてあるのでチェックインは後回しにして

まづは「転付峠」へのハイキングに挑戦

ロッジが1700mで峠が2000mだから

高低差300mである

Photo_312

ロッジ脇に井川山神社と言う小さな祠があり

その前に登山道の入り口があった

ここは、椹島同様登山道の交差点になっていて

道しるべの矢印が四方の山を指していた

Photo_313

ゆったりとした登り道だけれど時々倒木があり

それも出来るだけそのままにしてあるところは

自然を大切にしていることの現れだろう

Photo_314

でも、時々急な登り道もある

スニーカーの底が滑りそうになるほどの道を

ゆっくりゆっくり登る

例によってあっちこっち寄り道していくので

疲れは感じないが時間はかかる

Photo_315

こんな倒木の墓場のような暗い森の中には

あの「もののけ姫」が現れそうな苔むした世界

大きな羊歯が繁茂する斜面は

「ナウシカ」の腐界の世界か

しばし幻想の世界に遊ぶ

Photo_316

倒木の一つに目をやれば

なんとおかしなことに木の表面がねじれている

このらせん状の模様はいったいなんだろう

この木は生まれながらにして

ねじれながら生長していったんだろうね

私たちの知らない世界がまだまだあるようだ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月26日 (火)

サルナシを見つけました

(二軒小屋まで・・・・3)

椹島から二軒小屋までは

ずっとゆるやかな上り坂が続く

アップダウンが無い分歩きやすい

突然森の中が騒がしくなった

どうやら猿たちが騒いでいるらしい

その近くでトラックを止め

木々を見ているおじさんがいる

「何してるの」と聞くと

今年は山葡萄が少ないと言う

サルナシもなかなか見つからないとも言う

歩きながら我々も探すことにした

山葡萄は高いところに少しだけあり

手が届かないので残念

Photo_283

アケビはいっぱい見つけました

大きいものや小さいものがありました

Photo_284

かなり色づいているのもあるけれど

ほとんどが、まだ青いものでした

アケビは以前山で見つけて食べたことが

あるので今回は見つけるだけで十分

でも、おじさんが言っていた

サルナシってどんなの

Photo_285

写真中央上部に緑色の丸い実

梅と同じような大きさでした

Photo_286

ここは自然公園の中

一切の植物も動物も鉱物さえも

無断で採取はしてはいけないでしょう

でも国立公園は稜線部だけだから

道の脇は大丈夫かな

Photo_287

かじってみるとちょっとすっぱい

そうだ、これはミニキュウイです

実の中も粒々の種があり

味もキュウイそっくり

どうやら、焼酎付けにして

果実酒にするのが人気らしい

後は、胡桃の実を見つけようとしたが

最後まで見つけることが出来ませんでした

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年9月25日 (月)

ちょっと気の早い葉っぱたち

(二軒小屋へ・・・・・2)

予想どおり紅葉にはまだまだ早かった

今回歩いたところは

1000mから2000mの高原地帯

唯一紅葉していたのは

Photo_278

山桜だけでした

山々はなんとなく夏山とは違って

ほんのりと彩を見せてはいるものの

約1ヶ月早い感じがしました

Photo_279

それでも近づいて見てみれば

なんとなく雰囲気が伝わってきそうな感じですね

Photo_280

このモミジは何か勘違いして

少しだけ紅葉しだしていました

ちょっと気が早いのは植物の中にもいますね

Photo_281

こちらの葉っぱも同じ木の葉が緑なのに

ここだけマッカッカに色づいていました

Photo_282

カエデもこのプロペラが全て飛び立たち

無事に大地に到着したのを見届けて

ようやく自分たちの本当の美しさを

皆さんに楽しんでいただくのだろう

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月24日 (日)

椹島の滝見橋からスタート

(二軒小屋まで・・・・・1)

今回は二軒小屋への予約や

バスの時間等の関係上

予定をしっかりしないと全ての行程が

狂ってしまうため

家を出る時間も少し余裕を見て

朝の4時50分とした

畑薙第一ダムへ到着したのは

Photo_270

・・

予定通り7時30分だった。

天気は快晴、空に浮かぶ雲もいい感じだ

水に映る雲も私たちを歓迎している

Photo_271

ダム湖の手すりのコンクリートの上に

でっかいカマドウマみたいな虫が

『さあ私も一緒に行こうか』なんて格好で

私たちを迎えた

Photo_272

今回の旅はブログ名「胡南さん」

最後と言うことで同行してくれました

バスには私たちのほか8名ほどが乗車

山へ行く人と渓流釣りの人たちだ

私たちのように歩くだけの人はいなかった

Photo_273

椹島で一人を残し他は皆下車した

下車するなり赤石岳登山口に向かうものや

少し下って滝見橋のところへ向かう人たち

Photo_274

滝見橋の袂では荒川岳に向かう人たちが

入山カードの記入をしてさっさと

登山道に向かって歩いていきました

Photo_275

それらの山々は

私たちアルキニストには程遠い山々だ

あせらずに

マイペースで我々は行きましょう

滝見橋というだけあって

Photo_277

橋の 中央から小さな滝が見える

荒川岳への道はその滝の中腹を

横切るように山に中へ

続いているのが見えた

私たちも元気よく二軒小屋へ向かって

歩き出しました

| | コメント (2) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧