2009年7月25日 (土)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・⑫おわり)
国道138号まで戻ってきました
私の歩き旅のテーマのうち
最も完歩が難しいのが山が多い
この「県境を行く」シリーズです
振り返ると一日往復した富士山が
くっきりをその姿を見せています
結局あの雲の下をてくてく歩いたので
頂上をそばで見ることができなかった
でも一日楽しんだことを感謝して
浅間神社にお参りしていくことにする
本殿が丁度修理中でしたが
荘厳なる境内を散策
境内には富士山の湧水が
こんこんとわき出でて
ひんやりとした森の中に
涼しい風を漂わせていました
江戸の昔から全国から富士山を目指し
多くの人たちがここをお参りしています
今ではほとんど5合目まで乗り物で行き
そこからの登山になりますが
先人に倣いこうして浅間神社から
歩いて富士山を目指すのも
また良いものだと実感しました
いつの日か3度目の頂上へ挑戦です
・
県境を行く・Ⅲの終わりです
このシリーズは10年くらいかかりそうで
それまで元気に歩き続けたいと念じています
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2009年7月24日 (金)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・・⑪)
富士山のすそ野はキノコの宝庫
残念ながら私には見分けがつかない
鮮やかなおいしそうなキノコだが
素通りして行きましょう
見上げればサクランボが実り
鳥たちの声も一段と喜びあふれ
生き物たちの楽園のよう
私の足も快調に運びます
鳥の看板まで戻ってきました
12kmの半分の距離だから
最高で1時間で下れるはずが
ここで1時間以上もかかっている
坂道を下るとき常にブレーキをかけて
歩いているために遅くなっているようだ
ブレーキをやめると前にのめりそうになる
以前怪我をしたことがあるのでやめた
赤松並木まで戻ってきました
今度はこの並木の道を歩いてみる
山開きのためか下草が刈られ
とても歩きやすい
カッコウの掛け合いの声に
ふと立ち止まり姿を探す
所詮見えるはずの無い姿の向こうに
篭坂峠の山並みが映っていた
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2009年7月23日 (木)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・⑩)
帰り道は同じアザミロード
今度は鹿がお出迎えですが
カメラをかまえた時にはすでに
逃げ去った後でした
山の栗の実も花が咲き
その目立たない姿を
何気なく旅人に見せながら
ほほ笑んでいました
マルバタケブキと言うの蕗は
旅人の足を止めるに十分な存在感
この茎には瘤のような塊が
あと1週間もすればその正体が現れるか
グングン下る坂道でも
ブナ林だけは森の主
どんな木々にも増して
不思議なオーラを醸し出す
緑濃き森になってこの時期
白い花々が唯一の彩りだ
コバノガマズミの小さな花だって
集まってみれば星の世界だ
路傍のイチゴを摘まんでみる
小さな小さな実だけれど
とても甘くてやさしくて
初恋の日の頬の色
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2009年7月22日 (水)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・・⑨)
富士山は世界自然遺産を断念し
今は世界文化遺産として登録申請中
なんとかその美しき文化を守ろうと
バイオトイレを考案して奮闘中です
休憩所売店はこれから上に行くに従って
値段も高くなりますね
大きなソフトクリームの看板が
ウォーカーの疲れた体を誘惑します
したがって食後のデザートに
コケモモソフトは当然ですね
少し椅子に横たわり昼寝させていただく
あまりの気持ちよさに時間を忘れた
大駐車場は売店より少し上
シーズンになれば当然満車
通行規制が敷かれます
富士山を覆う雲はますます増えて
激しく動き回っています
見ている間に山肌が見え隠れ
それでも眼前に広がる雄大さは
このあたりから見るのが一番迫力がある
上の駐車場から左に向かうと
「幻の瀧」と言われる滝があるとのこと
5月の雪解けのころには龍神が現れるが
この日行ってきた人の話では枯れていたそうだ
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2009年7月21日 (火)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・⑧)
かなり疲れていたのだろう
道路前方に青い建築物を見つけ
そこが五合目だろうと思いこむ
近づいたら只のガードレールだった
思い直してカーブを曲がると
眼前に雪の残る富士山が
頭を雲に隠したまま現れた
感動の一瞬でした
目を右に転ずると建物が見える
今度こそ五合目に到着です
駐車場は左へ登ったところですが
こちらにも車は入れるようです
富士宮口5合目は2400mですが
須走口は2000mと低いようですね
それでも標高差1200mを登ってきた
12kmを4時間がかりでした
山荘売店前でおにぎりをいただく
お店の人が温かいお茶を持ってきた
少し塩味がついたおいしいお茶です
空気がおいしくて気分爽快です
山開き直前だったけど
小富士へのハイキングへは
多くの人が楽しんでいるようで
数人の人たちが帰ってきました
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2009年7月20日 (月)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・・・⑦)
随分登ってきた感じがする
足取りも重くなってきました
でも自転車のお兄さんは
ペダルを快調にこいでゆきます
どうやら3合目と4号目は
同じところらしく一枚の看板に
二つの住所が書かれています
と言うことは次が5合目になるね
根を洗われた木は
他の木にもたれかかり
まるで自分自身で立っているような
そんな幻影さえ感じます
時々木々の間に見える富士山は
頭を雲の中に入れたまま
雪の残る裾を少しだけ見せています
最高の富士を期待していたのに残念です
ど根性シリーズにアザミも加わり
ほんのちょっとの隙間に
その命の灯をともしています
富士にはアザミが良く似合う
道路標示は11Kmになり
残り一キロでいよいよ5合目です
空気も心なしか冷え冷えとして
もうカッコウの声も聞こえません
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(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・⑥)
一合目の馬返しを過ぎると
グランドキャニオンの案内
「富士山検定」で知った名前ですが
やはり演習地内で入れないようだ
あたりの原生林は樹海を思わせ
苔むす岩は次第に深山の雰囲気
富士山の樹海はいつもながら
その明るさが大好きです
路傍の草むらからはオダマキの花
この緑の季節の中に強烈な色で
その存在で旅人に呼びかけています
心休まるひと時です
やがて二合目の「狩休かりやす」を通過
その昔、自然の生き物が多くいて
狩りが盛んに行われていたのだろうか
このあたりで狩りの休憩でもしたのでしょう
足元に「落とし文」がたくさん落ちていた
ウォーキングを初めて知った巻物
またこの季節がやってきたのだと
懐かしい思いにうれしくなります
あいかわらずしっかり巻いてあります
遠い過去の恋人からの手紙
そんな思いにいつも駆られます
この季節山を歩く一つの楽しみです
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2009年7月18日 (土)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・⑤)
せっかくの旧登山道も
ロープでとうせんぼされています
その向こうには演習場があり
足を踏み入れるのは怖いです
人間の仕業とは裏腹に
森の生態系は季節をたがわずに
営々といとなまれているようです
泡の中には何が入っているのかな
ようやく一合目に達しました
五合目までの道中12kmの
ちょうど半分と言うことですね
ここも旧登山道の入り口です
森の入り口には木の鳥居が
緑の中に隠れています
その昔旅人たちはここをくぐり
富士山頂を目指したのでしょう
鳥居から数歩森に入ったところで
やっぱり立ち入り禁止です
この緑の森を歩いてみたい衝動を
ぐっとこらえて自動車道に戻ります
登山ポストがありました
今の時代果たして誰がいつ使いのか
それでもいよいよ山中の雰囲気に
なってきましたね
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2009年7月17日 (金)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・・④)
天気は良好なのに富士は隠れたまま
道はくねくねとカーブばかりだけれど
はじめは快調だった足が次第に重く
休む間隔が短くなってきた
それでも道の両脇の草はきれいに刈られ
さすが「ふじあざみライン」と言うだけあって
ふじあざみだけはしっかり刈り残されています
まだ花芽は出てきていません
木々を見上げればマタタビの葉が
白緑の鮮やかなツートンカラーで
旅人の目を癒します
又旅に元気が出ると言うもの
森林に囲まれた道路は
カーブの付近でたまに
富士山を写しだすけど
わずかに見える裾に雪がまぶしい
静かな森の中に参加する一人
幾多の動物たちが私を見つめ
笑っているかもしれないけど
この木切れがあれば百人力
「旧登山道」の石の標識
でも自衛隊基地から出て
自衛隊基地に再び入る
「旧登山道」は歩けない道なのだ
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2009年7月16日 (木)
(県境を行く・Ⅲ・・・・・・③)
きれいに刈られた道の脇を
歩いて行くと足裏も気持ち良い
でもとにかくこの長い直線の坂
なぜかしら息が切れました
旧一里松・・浅間神社から見て
富士山頂上へのここが一里
なだらかな坂道なのに
とても息苦しいのはなぜか
直線が終わるころ大きな看板
「ふじあざみライン」とあり
鳥の絵がいっぱい描いてあります
どうやらここから曲線になるようだ
長い直線で息苦しかったのに
カーブの多い道に入ったとたん
足取りが不思議なほど軽くなりました
あまりの快調さにすこしセーブする
急に小さな藪蚊が多くなる
大きなアブには効かなかったが
何故か藪蚊には効果てきめん
さっと一振りで虫がいなくなりました
鳥の声にふと周りを見渡すと
はなみずきの白い花が
私を見つめていました
さあまた元気に歩き出しましょう
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